県が審査日数を公表しているかどうかを、自分で確かめる手順

手数料と窓口はどの県も案内ページに書いてある。書いていないことが多いのは審査の日数で、探す場所が案内ページとは別にある。47県を追って分かった探し方を3段階でまとめた。

同じ235組の資料を読んで、手数料が分かったのは229、審査日数は191だった

当サイトは5種類の許認可 × 47都道府県の235組について、公表資料を1件ずつ読んでいます。分かった項目の数は、項目ごとに違います。手数料を確認できたのが229件、申請窓口の型が234件、これに対して標準処理期間(審査にかかる日数)は191件でした。

許認可 手数料 申請窓口の型 審査日数
古物商許可 42 / 47 46 / 47 34 / 47
飲食店営業許可 46 / 47 47 / 47 39 / 47
産業廃棄物収集運搬業許可 47 / 47 47 / 47 38 / 47
宅地建物取引業免許 47 / 47 47 / 47 39 / 47
建設業許可 47 / 47 47 / 47 41 / 47

手数料と窓口は、手続案内のページに書いてあります。日数だけが同じようには揃いません。ただし、日数が揃わない理由は「県が決めていない」ではありません。書いてある場所が、手続案内のページとは別にあるからです。47県を追ったときの探し方を3段階で書きます。同じ手順で、自分の県を自分で確かめられます。

手順1 案内ページと手引きの中を、日数の言葉で検索する

最初に見るのは、その県の手続案内ページと、そこからリンクされている申請の手引きです。日数が書いてあれば、ここで終わりです。当サイトの記録では、9件がこの検索で日数の記載を1つも見つけられませんでした。

終わらせる条件は、ページを眺めることではなく、語で検索して出ないことを確かめることです。日数は手引きPDFの中にだけ書かれていることがあり、逆に何十ページのPDFを開いても1件も出てこないこともあります。当サイトが公表なしと判断した記録のうち、手引きやページを語で検索して1件も出なかったと書いてあるものが9件あります。記録をそのまま出します。

和歌山県
古物商許可
和歌山県警察本部生活安全企画課の「古物営業の手引き」(令和7年10月版)は20ページすべてを確認しましたが、審査にかかる日数(標準処理期間)は載っていません。古物営業の様式のページと「相談・申請・手続き」のページにも、日数の記載はありません。 古物営業の手引き(令和7年10月版・PDF)
石川県
産業廃棄物収集運搬業許可
石川県は、産業廃棄物収集運搬業許可のページにも、その手引き(PDF、25ページ)にも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。許可のページには概要・対象者・申請方法・手数料の表がありますが期間の項目は無く、手引きにも「標準処理期間」という言葉は見つかりませんでした。石川県には、部局ごとの審査基準・標準処理期間を公表したページもありません。 石川県のページ(産業廃棄物収集運搬業の許可) 資源循環推進課 申請・届出のご案内(石川県) 石川県の手引き(PDF、25ページ)
山口県
産業廃棄物収集運搬業許可
山口県は、廃棄物・リサイクル対策課の「申請・様式・ダウンロード」のページにも、「産業廃棄物収集運搬業許可申請書(様式第6号)」のページにも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。申請手数料は載っていますが、「標準処理期間」「処理期間」「審査基準」という言葉は見つかりませんでした。県の許認可等の一覧表は凡例のPDFしか残っておらず、その様式でも日数は書かれない形です。 廃棄物・リサイクル対策課 申請・様式・ダウンロード(山口県) 産業廃棄物収集運搬業許可申請書 様式第6号(山口県)
福岡県
産業廃棄物収集運搬業許可
福岡県の「産業廃棄物収集運搬業・処分業を始めるには」のページには、審査にかかる日数(標準処理期間)が無く、「標準処理期間」という言葉も見つかりませんでした。題名に審査基準と標準処理期間を掲げたページもありますが、載っているのは公益法人認定法の分だけです。県の行政監査結果報告書(PDF)には、産業廃棄物収集運搬業の許可も含めて、審査基準・標準処理期間は総務部総務課長の通知により簿冊で管理し、窓口で公表する運用だと書かれていて、ウェブでは公表されていません。 産業廃棄物収集運搬業・処分業を始めるには(福岡県) 処分・審査基準及び標準処理期間(福岡県) 福岡県の行政監査結果報告書(PDF)
福島県
宅地建物取引業免許
福島県は、県のページにも「宅地建物取引業免許申請等の手引」(PDF、85ページ)にも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。手引の全ページを調べても、「標準処理期間」「処理期間」「審査期間」という言葉は見つかりませんでした。 宅地建物取引業者免許の申請、変更、廃業、各種届出に関すること(福島県) 宅地建物取引業免許申請等の手引(福島県) 宅地建物取引業免許申請等の手引(PDF)
広島県
宅地建物取引業免許
広島県は、「1.免許申請について」や「申請窓口」など県のページのどれにも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。電子申請の手引(PDF、54ページ)の全ページを調べても該当する記載は見つからず、土木建築局のオンライン申請の一覧(PDF)にも宅地建物取引業の手続は載っていません。 宅地建物取引業について(広島県) 1.免許申請について(広島県) 申請窓口(広島県) 電子申請の手引(広島県・PDF)
石川県
建設業許可
石川県は、建設業許可のページ2つにも、しおり(PDF、令和8年4月改定・69ページ)にも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。載っているのは手数料・要件・様式で、「標準処理期間」「処理期間」という言葉は見つかりませんでした。石川県のサイトには部局ごとの審査基準・標準処理期間の一覧も無く(公表しているのは県警察本部の分だけ)、県の例規集のサイトは開けませんでした。 建設業許可について(石川県) 建設業の申請・届出案内(石川県) 石川県のしおり(PDF、令和8年4月改定)
和歌山県
建設業許可
和歌山県は、「建設業許可」のページにも、「許可申請の概要」のページにも、手引き(PDF、24ページ)にも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。手引きには「標準処理期間」「処理期間」という言葉は見つからず、出てくる「30日」は更新申請や変更届出の期限のことでした。県の審査基準・標準処理期間をまとめた一覧のページも見当たりませんでした。 建設業許可(和歌山県) 許可申請の概要(和歌山県) 和歌山県の手引き(PDF)
高知県
建設業許可
高知県は、「建設業許可関係」のページにも、「建設業許可の手引き」(令和5年7月改訂、31ページ)にも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。手引きには「標準処理期間」という言葉は見つかりませんでした。県のサイトにある「標準処理期間通知」は国土交通大臣の許可についての国土交通省の通知で、県知事の許可の日数ではありません。県の「審査基準及び標準処理期間一覧表」も、載っているのは水産業の分野だけでした。 建設業許可関係(高知県) 標準処理期間通知(高知県のページ) 審査基準及び標準処理期間一覧表(高知県)

検索する語は1つではありません。上の記録にあるとおり、県は「標準処理期間」だけでなく「処理期間」「審査期間」とも書きます。片方だけで検索して出なかったことを、公表が無いことの根拠にはできません。

手順2 「審査基準・標準処理期間」の一覧を探す

日数が見つからなかった41件のうち、22件はこの手順まで追っています。手順1で出てこなければ、次に探すのは手続案内ではありません。県が行政手続法・行政手続条例に基づいて公表している、審査基準と標準処理期間の一覧です。出しているのは許認可の担当課ではなく、総務部や人事課のような庁内の管理部門です。だから担当課のページからリンクでたどれるとは限らず、県サイト内の検索で探すことになります。共通して入っている語は「審査基準」と「標準処理期間」の2つです。

様式は3通りに分かれました。部局ごとのExcel、部局ごとのPDF、手続ごとの個票ページです。 Excelなら自分の部局のシートを開いて手続名の行を探すことになり、個票なら手続名でページが1枚ずつ立っています。どれも、手続案内とは別の入口にあります。

この段まで追うと結果が変わります。当サイトが公表なしと確定した41件のうち、記録にこの一覧まで当たったと書いてあるものが22件です。手続案内に日数が無い県でも、ここには載っていることがあります。実際、手続案内のどのページにも日数が無く、この一覧のPDFでだけ読めた県がありました。制度ごとの内訳を出します。

許認可 日数の公表あり 公表なしと確定 うち記録に一覧まであるもの 要確認
古物商許可 34 / 47 11 6 2
飲食店営業許可 39 / 47 8 2 0
産業廃棄物収集運搬業許可 38 / 47 8 6 1
宅地建物取引業免許 39 / 47 8 2 0
建設業許可 41 / 47 6 6 0

公表なしが最も多い古物商許可は、この手順が効かない制度です。申請先が警察署で、知事部局がまとめる一覧に古物の行が入っていません。理由は別の記録に分けました。

手順3 それでも無ければ「公表なし」と決める

手順2まで行っても出てこないときに、公表なしと決めます。記録は2つの形に分かれました。1つは、県のサイトに一覧そのものが見当たらない形で、7件あります。

石川県
産業廃棄物収集運搬業許可
手順1の表と同じ記録です(案内ページと手引きで日数が見つからず、一覧も見当たらなかった)。
山口県
産業廃棄物収集運搬業許可
手順1の表と同じ記録です(案内ページと手引きで日数が見つからず、一覧も見当たらなかった)。
宮崎県
産業廃棄物収集運搬業許可
宮崎県は、「産業廃棄物処理業申請及び変更・廃止届出様式について」のページにも、「産業廃棄物収集運搬業新規・更新許可申請書審査表」(PDF、4ページ)にも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。ページにあるのは申請先の保健所の一覧・様式・注意事項で、審査表には手数料(81,000円)などはありますが、期間はありません。宮崎県のサイトには、審査基準・標準処理期間を公表した一覧のページ自体が見当たりませんでした。 産業廃棄物処理業申請及び変更・廃止届出様式について(宮崎県) 産業廃棄物収集運搬業新規・更新許可申請書審査表(PDF)
和歌山県
宅地建物取引業免許
和歌山県は、新規・免許換えの案内ページにも更新の案内ページにも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。どちらのページも、載っているのは様式・チェックリスト・窓口だけです。建築住宅課の標準処理期間の一覧も見当たりませんでした。 和歌山県のページ(新規・免許換え) 和歌山県のページ(更新)
石川県
建設業許可
手順1の表と同じ記録です(案内ページと手引きで日数が見つからず、一覧も見当たらなかった)。
和歌山県
建設業許可
手順1の表と同じ記録です(案内ページと手引きで日数が見つからず、一覧も見当たらなかった)。
宮崎県
建設業許可
宮崎県は、「建設業関係事務手続のご案内」にも「建設業許可関係申請様式」のページにも、審査にかかる日数(標準処理期間)を載せていません。宮崎県のサイトには、行政手続法にもとづく審査基準・標準処理期間をまとめた一覧のページ自体が見当たらず(県内の市町村の分はあります)、部局ごとのExcelやPDFも見つかりませんでした。 建設業関係事務手続のご案内(宮崎県) 建設業許可関係申請様式(宮崎県)

もう1つは、一覧はあるのに、自分の部局や自分の手続の分だけが無い形です。4件あります。一覧のトップページが開けたことで「あった」と判断すると、ここで取り違えます。

栃木県
古物商許可
栃木県警察の「各種許可・証明の交付標準処理期間一覧」は交通部交通規制課の分だけで(道路使用は7日など)、古物商許可の審査にかかる日数(標準処理期間)は載っていません。当サイトが県警察のサイトの89ページを確認した範囲でも、古物の日数を載せたページやPDFは見つかりませんでした。 各種許可・証明の交付標準処理期間一覧
岐阜県
飲食店営業許可
岐阜県は、「食品営業許可・変更届出等の手続き」のページにも、手数料一覧のページにも、確認したほかのページにも、許可までにかかる日数を載せていません。岐阜県はほかの手続では「手数料/審査基準/標準処理期間」の欄がある手続き案内ページを公表していますが、食品営業許可にはその形のページが用意されておらず、審査にかかる日数(標準処理期間)は公表されていません。 食品営業許可・変更届出等の手続き 食品の営業許可が必要な業種一覧(岐阜県) 岐阜県のページ(手数料一覧) 標準処理期間の欄がある岐阜県の手続き案内ページの例(別の手続)
秋田県
宅地建物取引業免許
秋田県は、宅地建物取引業免許(新規・更新)のページにも、宅建業法の各種手続きの一覧ページにも、その一覧ページに載っている「電子申請の流れ」(PDF)にも、審査にかかる日数(標準処理期間・審査期間)を載せていません。秋田県は課ごとに「行政手続法の規定に基づく審査基準・標準処理期間及び処分基準の公表」のページを置いていますが(地域・家庭福祉課など)、建築住宅課のページはありません。 秋田県のページ(宅地建物取引業免許 新規・更新) 秋田県のページ(宅建業法 各種手続き一覧) 行政手続法の規定に基づく審査基準・標準処理期間及び処分基準の公表(地域・家庭福祉課、秋田県)
沖縄県
宅地建物取引業免許
沖縄県は「行政手続における審査基準、標準処理期間及び処分基準の公表」で、建築指導課の手続については「審査基準」だけを載せており、審査にかかる日数(標準処理期間)は載せていません。審査基準のページとその本文(PDF)、免許申請等の手引(PDF、94ページ)にも、標準処理期間の記載はありませんでした。 行政手続における審査基準、標準処理期間及び処分基準の公表(沖縄県) 行政手続における審査基準、標準処理期間及び処分基準の公表(沖縄県・旧版のページ) 沖縄県のページ(審査基準)

このどちらかに当たったら、要確認のままにせず公表なしと確定させます。公表が無いと確かめた項目は、そのとき開いた資料と一緒に記録しています。いま要確認で残っているのは3件です。

なお、一覧にたどり着いても日数が読めない様式が5件ありました。標準処理期間の欄が○の記号だけの一覧表と、ウェブではなく窓口に簿冊を備えて公表していると県自身が書いているものです。これは公表状況の記録のほうで扱っています。

これが申請者にとって何を意味するか

案内ページに無いことを、公表が無いことの結論にしない
手続案内に日数が無いことは、手順2を通すまでは何も決まっていないという意味です。当サイトが公表なしと確定した41件のうち22件は、行政手続法に基づく一覧まで当たってはじめて確定できました。手順1で止めた時点では、公表していない県なのか、別の場所に載っている県なのかが分かりません。「この県は公表していない」と書いてある解説を読んだときは、その記事が一覧まで見ているかどうかを疑ってください。
一覧のトップページまでで満足しない
上の4件のように、一覧はあるのに自分の手続の行が無いことがあります。 Excelなら部局のシート、個票なら手続名のページまで開いて、自分が申請する手続の行に日数が入っているかを見てください。
手順3に達したら、探す場所をウェブの外に移す
一覧が無いか、一覧に自分の手続が無いと分かった時点で、ウェブを探し続けても出てきません。申請窓口か情報公開の窓口に聞くほうが早いです(聞いた見込みの扱い方は公表状況の記録に書いています)。
制度が変われば、同じ県でも結果が変わる
この手順は、許可を出すのが知事部局である制度にしか効きません。古物商許可のように申請先が警察署だと、探す先が県警の公表物に変わります。5制度を横に並べると、同じ県でも制度ごとに結果が違いました。
確かめた日を一緒に見る
一覧は更新日が古いまま置かれていることがあり、掲載の有無も変わります。当サイトは各値に確認日を付けていて、いま載っているものは2026-08-20から2026-10-10までに確認したものです。申請の前には、必ず出典元の最新の案内を見てください。

自分の県と制度がどちらなのかは、制度ごとの一覧ページで1行ずつ確認できます。出典のURLと確認日も一緒に出しているので、そこから県の資料に飛べます。

この記事の数字について
  • 各都道府県の公表資料から当サイトが写したデータを数えたものです。
  • 対象は5種類の許認可の都道府県のデータ235件で、各制度47件(47都道府県)を母数にしています。政令指定都市は含みません。
  • 「公表なしと確定」41件はその自治体が公表していないと確かめたもの、「要確認」3件は当サイトがまだ確かめられていないもので、分けて数えています。
  • 手順ごとの9件・22件・7件・4件は、公表なしと判断したときの記録に何が書かれているかで分けた件数です。1つの記録に2つの手順のことが書かれていれば両方に数えるので、合計は41件より多くなります。
ご利用にあたって
標準処理期間は各自治体が定めるもので、公表の場所も内容も変わります。申請の際は必ず出典元の最新情報をご確認ください(免責事項)。個別のご相談には応じられません。